2019年度鹿児島大学医学部入試傾向の解説<数学編>

2020年度鹿児島大学医学部入試傾向の解説<数学編>

概要

・大問は5問。
・解答時間は120分。
・記述形式。
・医学部のみの問題はなし。
・大問3は3つから1つを選んで解答する。

設問別分析表

大問1(小問集合)

(1)軌跡と領域の問題。基本題。直線l上の点をX(x,y)とおくと、AX=BXより、式を立式して方程式を導出する。

(2)集合の問題。練習していないと解きにくく感じる問題。公式n(A∨B)=n(A)+n(B)-n(A∧B)を用いる。

(3)一次不定方程式の問題で教科書レベルの基本題。5と3は互いに素であるから、y-3は5の倍数であることを利用する。

大問2(高次方程式)

(1)相反方程式の典型題である。x^2+1/x^2=(x+1/x)^2-2を考えて、式変形をする。

(2)落ち着いて場合わけできるかがポイント。(1)での結果を利用して、因数分解する。

(3)身につけておきたい解法である。解が1つのときにxについての方程式とみて考えるところがポイント。差がつく問題である。f(x)がちょうど一つの解をもつためには(2)で得られた方程式が重解を持ち、その解が一致することであるという条件を用いる。

大問3(3つから1つ選ぶ)

数列と漸化式

(1)階差数列の問題。階差数列と一般項の関係を思い出せれば解ける。n=1のときにも成立することを検証することを忘れずにする。

(2)係数比較を最終的にすればよい。ただし計算が煩雑。

(3)(2)より数値を代入し計算すればよい。

空間ベクトル

(1)成分計算の問題。基本。

(2)球と直線の交点の問題。 ベクトルの基本問題である。直線ABと球Sが共有点を持つためには、(1)の答えを球の方程式に代入して、それが実数解をもつことである。

(3)(2)の範囲より面積の最大値と最小値を考える。計算が少し多い。三角形の面積は、1/2absinθを用いて計算する。

確率

(1)問題文から「最大値が8以下」と読み取れるかがポイント。

(2)問題文から「最大値が8」と読み取れると有名題と気づける。

(3)問題文から「少なくともn-1回6が出る」と読み取れるかがポイント。余事象を利用し、少なくとも2回事象Aが起こることになる。

大問4(複素数平面)

(1)極形式の基本題。極形式の基本形z=r(cosθ+isinθ)とド・モアブルの定理を利用して変形していく。

(2)軌跡の問題。教科書レベル。x,yをr,θを用いて表現し、θを消去してxとyの関係式を求める。

(3)軌跡の問題。典型題。

(4)面積を求める問題。楕円の性質から面積がすぐ分かるため比較的安心して解くことができる。

大問5(数IIIの微積分の融合問題)

(1)グラフの概形の問題。基本問題。導関数がx>0で正となることから関数は単調増加であることを示す。また、二階微分により上に凸であることを示す。

(2)回転体の体積の問題。典型題。

(3)変化率を問う問題。演習していないと戸惑う問題。(2)で用いた式を両辺tで微分し、dV/dt=vであることからdh/dtを求める。

傾向と対策

医学部のみの問題はなくすべて共通問題である。難易度は例年並で基本的な内容の出題が多い。

  • 大問1は小問集合で幅広く出題されているができれば得点したい。
  • 大問2は高次方程式からの出題で(3)までしっかり身につけておきたい。
  • 大問3は選択問題となっており、完答を狙うにはどの問題にも山場がある。
  • 大問4は複素数平面からの出題で基本的な問題である。複素数平面の問題演習をしていれば十分対応できる。
  • 大問5は数IIIの微積分の融合問題で(3)の変化率まで身につけておけば十分完答が狙える。

鹿児島大学では数学IIIの微分積分をはじめ、幅広い分野から多く出題される。どの内容が出題されても得点できるように対策をとっておいてほしい。基本問題が多いが煩雑な計算も出てくるため正確な計算力も必要とされている。基本から標準問題を中心に幅広く学習をしておくこと。

 

大学受験「数学専門ゼミナール」
堀川 真吾


熊本県立済々黌高等学校九州大学理学部数学科卒業。

私立高校の教員を12年間勤めた後、大学受験「数学専門ゼミナール」を設立。 九州大学医学部京都府立医科大学高知大学医学部産業医科大学福岡大学医学部久留米大学医学部など医学部指導実績多数。

大学受験『数学専門ゼミナール』(2019年開校)
福岡市早良区西新2丁目10番1号西新パレス内

092-406-8095

HP: https://mathzemi.com

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