医学部でかかるお金の話
医学部で学ぶためには、高い学力のみならず、一定以上のお金も必要になります。国公立医学部ならまだしも、私立医学部に進学する場合は、他学部と比べて学費がかさみがちです。しかし、最近では学費を引き下げたり、新設校で学費をリーズナブルに設定していたりする私立医学部が見られます。一般家庭でも手が届きやすい私立医学部が登場していることを知っておくと良いでしょう。
私立医学部6年間の学費
私立医学部6年間の学費は、大学により大きく異なります。2020年度を例にとると、最安の国際医療福祉大学は1,850万円です。1年あたりに換算すると300万円強になり、一般家庭でも貯金を活用したり、旅行を減らすなどで節約したりすれば、全く手が届かないということはないでしょう。奨学金を活用すれば、さらに費用を抑えられる場合もあります。
国際医療福祉大学の他にも、順天堂大学や慶應義塾大学などは6年間の学費総額が2,000万円台前半です。医学部進学を強く希望している受験生は、費用が高いから私立医学部は無理と最初から諦めるのではなく、比較的リーズナブルな学費設定の私立医学部を検討してみてください。
いっぽう、川崎医科大学や金沢医科大学などは、6年間の学費がトータル4,000万円超です。初年度にかかる費用だけでも1,000万円超なので、一般家庭ではなかなか手が届きにくいです。逆に、受験者層が限られやすいので、多くの学費を捻出できる家庭では積極的にチャレンジしてみるのも一案です。
医学部6年間の生活費
医学部に進学すると、卒業に必要な単位数が多いなど勉強に多くの時間を割く必要が出てきます。そのため、多くのアルバイトをこなすことは難しいです。生活費についても、医学部6年間でかかる費用と認識しておく必要があります。
生活費のうち、大きな割合を占めるのが家賃です。下宿先から私立医学部に通う場合、家賃が月5万円の場合で6年間の費用が360万円となります。自宅から通学すれば家賃分を節約できるため、自宅近くに私立医学部がある受験生は積極的に合格を狙ってみてください。
家賃だけでなく、食費や水道光熱費、交通費、交際費などが発生します。交際費については、大学における講義の評判や卒業後の就職事業について知ったりする際にも役立つ場合があるため、極端に節約することは得策ではありません。食費3万円、水道光熱費、交通費、交際費各1万円とした場合、6年間で400万円超になります。医療費や通信費なども考えると、家賃とあわせて医学部6年間の生活費として1,000万円程度は見込んでおくべきです。
無理に生活費を節約すると、体調を崩したり、医学部での勉強に支障が出たりするリスクがあります。しかし、長期休み中などにアルバイトをしたり、自転車を活用して健康維持と同時に交通費を節約したりすることで、負担を減らすことは可能です。スキマ時間を活用し、受験予定の私立医学部周辺のアルバイト事情や交通事情、下宿事情などを調べてみると良いでしょう。
医学部生が利用できる奨学金
学費や生活費が高額になりやすい私立医学部でも、奨学金を検討すれば選択肢が広がります。そこで、医学部生が利用できる奨学金をチェックしてみましょう。
まず、特待生制度のある私立医学部があります。6年間の学費総額が最安の国際医療福祉大学では、特待奨学生制度を利用することが可能です。特待奨学生Sに選ばれた場合、授業料相当額の100%が給付されます。他の私立医学部に目を向けても、成績優秀者に対して学費減免等が行われるケースが見られます。
また、医師会や都道府県などによる奨学金制度も多数の大学で設定されています。特に、地域医療に関心のある受験生は、卒業後に大学の地元地域で勤務することといった条件がある奨学金の対象にもなりやすいです。
他にも、医師確保などを目的として病院が出している奨学金もあります。私立医学部に進学したいものの、費用面に不安があるという受験生は、利用できそうな奨学金制度がないかをチェックしてみましょう。あわせて、奨学金の多くは成績優秀者を対象としているため、合格最低点ギリギリを目指すのではなく、さらに高い得点での合格を目指して医学部受験対策に励んでみてください。
下のリンクを参考にしてください。
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