2019年度九州大学医学部入試傾向の解説<物理編>

2020年度九州大学医学部入試傾向の解説<物理編>

概要

・大問は3問
・理科2科目(化学+物理)で合わせて150分
・一般的な記述式回答

設問別分析表

大問1 力学

九州大では決まって大問1では力学が出題されています。問われている内容は丁寧に一つずつ検証すれば難易度は旧帝大標準レベルです。しかし、昨年の自転車でのモーメントにはじまり、ばね+台車、多数の球が出現する振り子など突飛な問題設定が多いです。焦らず、何が問われているかを意識することが重要です。分野としては振り子やバネといった単振動を用いる問題が頻出しています。単振動は九州大に限らず難関校頻出分野ですので、色々なタイプの問題に触れておきましょう。また、グラフを記述する設問も頻出ですので、常に時間追跡する意識を持つといいです。

大問2 電磁気学

大問2は決まって電磁気学が出題され続けています。難しい年と簡単な年の難易差が激しい大問になっています。以前は、電子の運動や平行レールの運動といった力学と絡める問題が多く出題されていました。しかし近年では、磁場とコイルの問題なども出題されているため幅広く対策する必要がありそうです。なお、コンデンサなど単純な電子回路の問題はほぼ出題されていません。力学と絡めた問題も多いので、電磁気における力学の取り扱いにも慣れておいてください。出題が穴埋めになるときもあるのですぐに答えを導出できる練習も必要です。

大問3 熱力学or波動

大問3は熱力学か波動が出題されます。毎年ランダムでどちらが出題されるかはわかりません。大問2同様、年によって難易度の差が激しい傾向にあります。特に波動は現実に即した出題が多くなされており、様々な出題形式に慣れておいてください。熱力学は逆に典型的な出題例であることが多いです。波動に重きをおいて対策するのが得策でしょう。

傾向と対策

大問の数は3で固定されており、今年もこの形式のままだと予想できます。難易度は力学が旧帝大標準、大問2,3が年によって難易度の差が激しくなっています。しかし、大問2が難しい年は大問3が簡単だったりと、全体としては標準、難、易とバランスの取れた出題となるでしょう。全般に問題設定が一見複雑なことが多いですが、誘導にのっていれば難なく解けることが多いです。化学と合わせて理科として受験することになるので、全体のバランスを読みながらとき進めていきましょう。問題数は物理も化学も多いので、時間配分を意識した問題演習をお勧めします。

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