医学部に合格したら?〜医学部生が教える医学部入学までにしておくべきこと

大学受験において数ある学部の中でも最難関と言われる医学部。
医師を目指す上で最初にして最難関と言われる医学部受験を乗り切ったら入学までにどんな準備をすればいいのでしょう??


1. 大学(医学部)での勉強と高校までの勉強の違いって?
2. 医学部生になる心の準備
3. 物理選択の場合の勉強しておくべき生物の範囲

の3つのテーマで紹介していきます!!

この記事を読めば、きっと医学部生になる準備は万端になりますよ!!

 

 

大学での勉強と高校までの勉強の違いって?

辛い大学受験を終え、晴れて大学生になったら憧れのキャンパスライフが待っています。
受験生の皆さんは想像しただけでモチベーションになりますよね!!

大学に入れば、部活やサークル、バイトに恋愛、、、
高校生までとは比べ物にならないくらいの自由が手に入ります!!

それは医学部も同じです。

ただし!!
絶対に忘れてはいけないのは、大学は勉強をしに行く場所だということ。

勉強も高校生までとは比べ物にならないくらい大切になってきます!!

それでは、大学での勉強は高校までと具体的にどのように違うのでしょうか??
「医学部」に焦点を当てて説明すると、

自分の勉強が将来に直結する
これに尽きます!!!

高校生までは、
「テストがあるから」
「周りがみんな大学に行くから」
「〇〇学部に行きたいから」
といった理由でたくさんの教科を勉強します。
英語、数学、理科(化学、物理、生物、地学)、社会(地理、日本史、世界史、倫理政経、現代社会)、国語(現代文、古典、漢文)etc…
軽く挙げただけでも10教科以上あります(-_-;)

英語であれば、
「将来、海外旅行をした時に役立ちそう!!」
というように、何とか自分のモチベーションにつなげられそうなものですが、

例えば古典や漢文であれば、
「昔の人の言葉を勉強しても意味あるのかな?そもそも理系志望なんだけど!!」
というように、なかなかモチベーションが上がらない、、、なんて記憶ありませんか?

高校生までの勉強は、ざっくり言うと
「大学受験に必要だから割り切って勉強する」
という側面が強いです。

一方で、医学部入学後は、数カ月間いわゆる「教養科目」を学んだ後、
残りの大学生活はずっと「医学」を学ぶことになります。

医師を志す医学部生にとっては、
「自分が勉強していること(=医学)は将来、絶対に使う」と確信できるため、日々の勉強に対して非常に意義を見出しやすい(=モチベーションを上げやすい)
ということになりますね!!

別の言い方をすると、
自分が大学で勉強した知識が患者さんを救う
ということでもあります。

高校生の時、勉強をサボってテスト困るのは自分だけ。
医学部生の時、勉強をサボって困るのは将来自分の目の前にいる患者さん。

医学部に通い始めたらこのことは決して忘れないでください!!


医学部生になる心の準備

医学部生になったらどんな風に心の準備をすればいいのでしょうか?
それには、意識しなければならないことが2つあります。

これから先、患者さんからたくさんのことを勉強させてもらう

高校生までの勉強はどんなものでしたか?
今一度、思い返してみてください。

与えられた教科書や問題集、あるいは自分で買った参考書。
色々なものを使って勉強してきたと思いますが、
ほとんどは自分ひとりで机に向かえば必要なことの多くを勉強できたはずです。

でも、医学部では違います。

講義で扱われるスライドやレジュメの病気の写真。
全てにおいて実際の患者さんの許可を得て、医学部の講義で扱われている写真。

医学の講義が始まって間もなく全員が参加する解剖実習。
解剖するのは、模型などではなく、かつて私たちと同じように生きていた人たち。

学年が上がり、大学附属病院で始まる実習。
日々の回診や問診で立ち会うのは、ドラマのように役になりきった人たちではなく、
実際に病気で苦しみ、病気と闘い、場合によっては死と向き合う人たち。

このように、あらゆる場面において、実際の人たち(患者さんたち)のご厚意によって医学部での勉強(医師への道)は支えられています。

自分ひとりでは絶対に勉強できないことを、患者さんから勉強させてもらうのです。

自分の知識が将来患者さんを救う

前の項の内容と重複しますが、

自分が講義で学んだ知識
自分が教科書で学んだ知識
自分が実習で学んだ知識

その全てが将来、自分の目の前にいる患者さんを救うことになります。

将来自分がどんな診療科を専門として働いていくにせよ、医学生の内から患者さんのことを考えながら勉強しなければなりませんね!!

物理選択の場合の勉強しておくべき生物の範囲

医学部受験の際よく聞かれるのが、
「物理と生物どっちを選択したらいいの?」
という質問です。

ほとんどの医学部生は受験の際に化学・物理・生物の中から理科を2つ選択して勉強しています。
選択した理科2科目を医学部生全体で見てだいたいの割合で言うと、

化学・物理選択 5~6割
化学・生物選択 3~4割
物理・生物選択 1~2割

といった感じです。

大学受験だけに視点を置くと、生物という教科は、特性上、大量の暗記作業を避けて通れないことから、受験時に平均より高い水準の得点を要求される医学部受験においては敬遠されがちです。

一方で、医学部入学後はというと、使うのは化学と生物がほとんど。
「受験時代あれだけ物理をやったのに、、、」
というくらい物理を使わなくなります。(笑)
(もちろん、全く使わないということはないですが、それでも微々たるものです。)

そこで、医学部受験の際に生物を選択しなかった人たちに向けて
医学部に通い始める前に生物のどんな分野を勉強すればいいか紹介します!!

分野としては、たった2つ!!
合格が決まってからの1ヶ月弱で簡単に勉強できる内容、量です!!

細胞について

生物の基本中の基本。
生物を選択した人は一番最初に勉強する分野です。

細胞1つひとつがどんな構造を持っていて、どんな働きをしているのか、ということについて勉強します。

医学を勉強し始めても、細胞の構造が上手く作られなかったり、上手く働かないことで症状を呈する病気がたくさんあり、病気の仕組みはもちろん、治療法を考える上でもこの分野を勉強しておくことは大切です。

遺伝について

医学を勉強し始めると「遺伝子疾患」という病気に出会います。
「自分はアトピー体質だけど、弟もそうだなあ」
「友だちの父親が心臓が悪いって言ってたけど、祖父も心臓が悪くて亡くなったって言ってたっけ」
なんて話どこかで耳にしたことはありませんか?

こんな風にある種の病気は私たちの身長や顔立ちのように、「遺伝」がかかわってくることがあります。
このような病気の仕組みや治療、予防を考えるうえで、遺伝子はどのような構造で、どのように子供に受け継がれていくのか、ということを勉強するのが「遺伝」の分野です。

紹介した2つの分野とも高校の教科書や大学入門レベルの教科書でも十分に勉強できる内容と量なので、入学後に生物選択者に後れを取るのでは!?と心配な方は是非勉強してみてくださいね!!

今回は、見事医学部に合格した方向けの内容を紹介しましたが、いかがでしたか?

真面目な内容も多かったと思いますが、医学部は何より将来人の命を自分の手で救うことができる「医師」になれる学部です!!
身も心もしっかりと準備して、充実した「医学部ライフ」を送ってください!!

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