医学部で学ぶ基礎医学とは?現役医学生が解説!

医学部の基礎医学にはどんなものがある?現役医学生が解説!

医学部に合格された皆さんおめでとうございます。
現在コロナウィルスが世間を騒がせていますね。
なかなか外出しづらいので入学までに医学部の勉強を先取りしておこうと考えている人も多いのではないでしょうか?
みなさんの中には医学部は入学前に生物を勉強しておいた方がよいと聞いたことがある人もいるでしょう。
その理由は低学年のうちに学ぶ基礎医学の科目の中に生物の知識があると有利になる科目が存在するからです。
この記事では全ての医学的分野の元となる基礎医学の代表的な講義と元物理選択者である医学生の視点からそれらに関するイメージを紹介いたします。

基礎医学の講義紹介

解剖学

解剖学は2年次にあることが多い科目で実際にご献体を解剖して身体の構造を学びます。ザ・医学生という学問で暗記がメインです。この科目は物生関係ありません。ただしどの大学もこの科目で留年することが多いようです。解剖学は学ばなければいけないことが多いからです。暗記が苦手な人もこの科目は頑張りましょう。

分子生物学

分子生物学は生命現象を分子レベルで理解するための科目です。核酸やタンパク質などの高分子の構造や転写・翻訳などを詳しく学んでいきます。この科目は実際学んでいると生物選択者が有利だと感じました。高校生物の特定の分野のひとつで生物選択者はすでに知っていることをさらに詳しくというような具合です。ただし基礎的なことから学びますので物理選択者でも最初から全くわからないということにはなりません。私の場合、入学するまで生物を学んでおくということはしませんでしたが特に問題はありませんでした。ただし、大学ごとに科目の難易度は違いますから先輩からこの科目の情報は聞いておいた方がいいかもしれません。

生化学

生化学は生命現象を化学的に学ぶ科目です。例えば、解糖系やTCA回路によるATPの産生やビタミンの働き、それらに関連する病気などです。高校化学と違い式を書いたり計算というより暗記することの方が多いです。この科目も物生選択による差はありません。

生理学

生理学は人体を構成する組織や器官、細胞などがどのような働きをしているか学ぶ科目です。個人的な感想としてはこの科目はかなり難しかったです。心臓や肺、血管の働きについて学ぶ時は物理選択者の方が理解しやすいと感じました。物理的な法則が多々出てくるからです。暗記科目というよりはなぜそうなるのか理解するのが重要な科目だと思います。


基礎医学の勉強についてのまとめ

上述のように科目によって差はあれど全体を通して、基礎医学は物理選択だから不利、生物選択だから有利ということはないと思います。やはり高校までの範囲で習うことよりはるかに難しいですし、暗記量も桁違いに多いからです。ですので入学してからも勉強の手を緩めずに頑張ってください。

基礎医学の研究室

医学部には基礎医学の研究室が多々あり自分が興味のある研究に携わることができます。その研究室から学生のうちに論文を書くことも可能です。特定の大学では興味のある基礎医学の研究室を希望してそこに配属されるカリキュラムが存在するようです。ぜひ医学部に入学したら興味のある研究室を訪問してみてください。

注目されている研究分野

現在医学と人工知能の親和について注目されています。画像診断や放射線による治療という分野でAIの方が人より優れた診断を下せるのではないかという研究です。そのためこれからプログラミングの技術を持つ医師が重宝されるのではないでしょうか?みなさんも興味があればぜひ人工知能と医療の関係性について調べてみてください。

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