日本大学医学部適性検査について~私立医学部受験情報

日本大学医学部

日本大学医学部の入試では、80分という、面接よりも長い時間をかけた適性検査を実施します。募集要項にも「重視」と書かれている適性検査とはどのような内容の試験なのか、またその評価方法を紹介します。

 

日本大学医学部入試での適性検査とは?

 

日本大学医学部入試で行われる適性検査は、80分の心理テストです。心理テストは知能や性格特性、職業適性などを調べるためのテストで、YG検査、クレペリン検査、バウムテストなどがよく知られています(参考)。

 

入学試験案内にはどのような心理テストが行われるかの説明はありませんが、過去の適性検査では、クレペリン検査や構文テストが利用されています。クレペリン検査は、足し算や図形の模写などの作業をする検査です。構文テストでは、与えられた単語を利用して文章を作成します。検査の後半になるにつれ、一文当たりの単語の量が増えていったとのことです。

 

適性検査実施の目的と入試における位置づけ

 

適性検査は、日大医学部の2次試験で課される3つの内容のうちの一つです。学力だけでなく、人物的にも医師として相応しいかの判断材料の一つとして、面接や小論文と共に実施されています。作為的に好結果を出すことの難しい心理テストを導入することで、より幅広く受験生の人物を捉えたり、著しく適性に欠ける可能性がないかの確認などに用いられていると考えられます。一般入試と同窓生子女枠のどちらの受験生も、適性検査を受ける必要があります。

 

・1次試験

3教科4科目:計400点

・2次試験

適性検査、小論文、面接:配点なし、重視

 

2次試験の時間割は適性検査80分、小論文60分、面接20分となっており、適性検査に費やす時間が2次試験の半分を占めています。

 

募集要項によると、2次試験は点数化はされないものの、結果は「重視」されるとのことです。学力試験で十分な成績を収めていても、小論文や面接、調査書に基づいて評価された「適格性」が理由で不合格になることもあると明記されています。

 

この「適格性」の評価には適性検査は利用されていませんが、合否に全く関与しないわけではありません。適性検査の結果は、合否決定の際に参照されます。受験生は、学力試験の結果と面接・小論文の成績の合計により順位付けされます。この順位とA~Dの4段階の適格性評価、適性検査の結果を総合的に考慮して合格者が決定するのです。

 

適性検査のための対策

日大医学部の適性検査は、得点化して利用されないことからも分かる通り、高得点や高順位を目指すことのできる「試験」ではありません。あくまでも性格傾向を調べるための「検査」ですので、特別な対策は不要です。

しかし80分間の検査を試験当日に初見で行うことが気掛かりであるならば、利用実績のあるクレペリン検査や構文テスト、一般的な心理テストに目を通しておくと良いでしょう。また慣れるために受けておきたいとの希望があれば医学部専門予備校で受けられるところもあります。不安が減り、落ち着いて小論文と面接に臨めるだけでも有益と言えます。

 

まとめ

・適性検査は80分の心理テスト

・一般入試でも同窓生子女枠でも、2次試験で受ける

・得点も順位もつかないが、合否の判断材料に利用される

・適性検査向けの対策は不要

 

参考リンク

2021年度医学部受験情報

2020年度私立医学部合格者偏差値ランキング

2020年度日本大学入試日程

内田クレペリンテスト(日本・精神技術研究所)

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