2021年度共通テスト<化学編>〜医学部受験のための知識~

2021年度共通テストでは、各科目の出題傾向がセンター試験から変わることが予想されます。医学部受験生の多くが勉強する化学についても、私立医学部共通テスト利用入試を受ける人などは傾向の変化に注意しておきたいところです。そこで、共通テスト化学の出題内容や、対策におすすめの参考書などをご紹介します。

 

2021年度共通テスト化学の出題内容と対策

共通テストの理系科目については、計算力を磨いておくことは必須です。加えて、理解を重視する、理解したことを実験や日常的なことにあてはめて考えることが重視されそうです。文章や図表、グラフが多い問題に慣れることも必要でしょう。

共通テスト化学の対策を進めるにあたっては、試行テストを複数科目分解いてみることをおすすめします。それらの問題を解くのに必要な力が何なのかを体感することが重要です。共通テスト全体に通じる読解力、関係をつかむ力などを身につけるには、数学、物理とかの科目で分けるのではなく、さまざまな科目で共通するポイントのおさえ方をつかむのが、早道だと考えます。

なぜなら、共通テストのような思考力型問題にも対応して高得点が取れる生徒は、どの科目を学ぶ時も、もっというと何を学ぶにも、同じような思考法、すなわち、因果関係、抽象具体関係、列挙関係、共通関係などの論理的思考、文章とグラフ・図表という文字情報と視覚情報を同期させる力を発揮できると考えるからです。そのような力を身につけるには、まず科目横断的に共通テストを研究するのが有効だと思います。その上で、次にご紹介するような共通テスト化学で予想される特徴的な出題例を把握しておくと良いでしょう。

例3 平成30年試行テスト化学第1問B



 

実験についての問題が増えるのは、理科全般に見られる特徴です。さらに、この化学の問題では、実験結果を解釈、処理する力が問われています。

化学の学習内容を実験と絡めて理解すること、そのためには化学的知識の内容をきちんと理解することが必要です。ここでも、単なる暗記では対応できないことに変わりありません。もちろん暗記しなければならない事項もあります。しかし、暗記一辺倒の学習をするのではなく、教科書を読む際にも、どうしてそうなるのか、なぜそのような実験をするのかなどを常に考える習慣をつけておくべきです。

 

共通テスト化学対策に役立つおすすめの参考書・問題集

共通テスト化学対策の入り口としては、「改訂版 宇宙一わかりやすい高校化学(理論化学)」(学研プラス)をおすすめします。教科書レベルの内容を具体的にイメージしやすいイラスト等が豊富に用いられており、化学の学習を身近なものにしてくれる参考書です。

医学部受験を成功させるためには、多くの大学で課される理科を得意にしておきたいところです。勉強時間を割いて読むだけでなく、既にある程度化学の学習が進んでいる受験生が、楽しみの1つとして読むことも可能な参考書と言えるでしょう。楽しみながら科学の本質を理解する助けになれば、共通テスト化学の思考力問題にも対応しやすくなります。

 

まとめ

・共通テスト化学では計算力必須

・実験の意図を考えたり、資料を読み取ったりする習慣をつけたい

・まずは教科書内容を身近に感じてみよう

 

 

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