【2019年度】九州大学医学部入試傾向の解説<生物編>
INDEX
概要
・大問は5問
・解答時間は理科2科目で150分
設問別分析
大問1(C3植物、C4植物、CAM植物の光合成経路)
典型的な標準問題で完答できる人も少なくない。問5は字数がやや多いが、内容自体は知っていれば書きやすい事柄である。この問題を解けなかった人は知識の総整理をしておくこと。忘れやすい分野ではあるので差が多少ついたかもしれない。
大問2(免疫、抗体遺伝子の再構成、MHC)
大問1同様典型的な標準問題で近年出題範囲が増えてもある分野だが、知識の漏れがないようにしたい。問2の(4)など間違えやすい言葉が多い分野なので知識を整理しておくこと。論述も80字以内と長いが内容自体は易しい。
大問3(細胞周期とDNA複製)
典型的でひねりのない問題で確実に早く解く力が求められている。半保存的複製を問題に当てはめていけばさほど難しくはない。
大問4(遺伝子発現の調節、RNAの合成と分解)
前半の問1、2は典型的な問題で完答したい。後半問3のRNAの合成分解の話は典型的な生物の調節方法になるのでよく理解しておきたい。
大問5(遺伝的多様性、近郊弱勢、遺伝子汚染)
基本的な問題。問2は多くの人が忘れやすい語句であるが、非常に大切なものなので、原核生物と真核生物に分けてきっちり理解し覚えておくこと。論述もよくある話で字数に惑わされず解答したい。
傾向と対策
2019年度は2018年度に比べて実験考察と論述問題の難易度が低くなっており易しくなっている。かなり知識で解けてしまう問題が多いが、この傾向はそこまで続くとは思えない。化学がやや点数を取りにくい形に変更しているため、教科ごとの得点配分の調節の一環だろうが、また変わる可能性もある。しかしながら標準問題をいかに正確に早く解くかという全体的な問題傾向に変わりはないと考えられるため、問題を解く早さを意識した演習を心掛けたい。
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