医学部受験勉強の休息のとり方とは?夏休みの過ごし方!

2020夏休みの過ごし方

学校の休校による子どもへの影響

学校の休校で、子どもたちにさまざまな変化が起きています。学校に何となく行きたくないと感じている人や、身体のだるさを感じている人もいるのではないでしょうか。様々な変化がある中で、生活リズムが乱れている人も多いのではないでしょうか。休校中はついつい何時間もゲームをしたり、夜遅くまで動画を見たり、不規則な生活が続いたという人もいるでしょう。そのような生活が続くとやる気やモチベーションが下がることがあります。今回のような突然の休校で何の予定も立てることができず、何をしたら良いか分からない期間が続き、生活習慣が乱れたことによって、気力の低下、学習意欲の低下という状況を生み出している可能性があります。

 

学校の休校という状況は、子どもだけでなく、親御さんにもさまざまな変化や不安をもたらしています。私も家庭訪問などで親御さんとお話をしていると、子どもが休校の間、自分自身もストレスを感じ、「子どもと喧嘩することが多かった」、「子どもが家で勉強しないので戸惑いを感じた」などの声を聞くことが多くありました。親御さんは子どもの教育・学力に影響が出ることに不安を感じ、子どもたちがどうしたらストレスを感じずに学校生活を送れるのか試行錯誤しているという印象を私は受けました。親御さん自身もリフレッシュする時間も持つことが大切かもしれません。

 

 

夏休みが短くなることによる気持ちの変化

夏休みが短くなることによる気持ちの変化

夏休みは子どもにとって、花火大会やお祭りなどのイベントに参加したり、海や山などレジャーに出掛けたり、祖父母の家に帰省したり、部活などの大会へ向けて練習に励んだりと楽しいことも多いはずです。受験生にとっては、自分の苦手な部分を勉強したり、過去問を実際に解いてみたり、自習する時間も多い時期でしょう。

しかし、夏休みの短縮により、楽しい時間を過ごすことができず、自分のやりたい勉強ができないということもあるでしょう。子どもたちは、コロナによって休校になった時期を楽しんで過ごしていたわけではありません。大きな不安やストレスを抱えながら、過ごしていた人も多いはずです。コロナによる休校でリフレッシュできたという人は少ないのではないでしょうか。

 

通常の夏休みの後でも精神的に不安定になる子どももいる中で、授業の遅れを取り戻そうと、休みを減らして授業を増やせば、さらなるストレスで学校に通えなくなる子どもでてくる可能性があります。

 

中学生のお子さんで気をつけたい事

親と一緒に過ごす時間よりも友人同士で過ごす時間が多くなる中学生にとって、夏休みに友人と一緒に何か楽しい体験をする時間が減ることは友人との人間関係形成においてストレスが生じる可能性もあります。

高校生のお子さんで気をつけたい事

アイデンティティを確立していく大切な時期にある高校生にとって、授業以外の部活動や社会体験の減少が自己の成長に影響がでてくる可能性もあります。

 

受験生にとっては、授業の遅れや自学自習の時間が減ることへ不安も大きいでしょう。そのような中で疲れやストレスを感じている人も多いのではないでしょうか。

 

 

疲れやストレスを感じている生徒はどう夏休みを過ごしたらよいのか!

疲れやストレスを感じている生徒はどう夏休みを過ごしたらよいのか!

疲れやストレスを感じている生徒の多くは、焦りを感じ勉強していても他のことを考えてしまう、問題は解いているものの頭に入ってこないという状態ではないでしょうか。

そのような時は、思い切って「勉強しない時間」を作っておくことも大切です。だらだら勉強するよりも、あえて休憩を取り、気持ちを切り替えて勉強するほうが集中できます。家にいるとずっと休んでしまい、勉強に気持ちが切り変えることができない場合は、授業を入れずに学校や予備校に行くことも良い方法です。

学校や予備校では勉強するという環境が整っているので、休憩やリフレッシュする時間を取っても、周囲が勉強しているので、自然と勉強モードに入りやすくなります。家庭の中で自分の気持ちを切り替えるのは大変ですが、周囲が勉強している環境に自分を置くことで、勉強モードへと切り替えが楽になります。勉強しようと思って学校や予備校に行くのではなく、とりあえず学校や予備校に行ってみようというくらいの気持ちで学校や予備校に行きましょう。

どうしても、自宅で学習したいという人は、朝起きたら日を浴びること、寝る時間を決めておくことなど生活リズムを大切にしましょう。

自律神経と体内時計・時計遺伝子の関係

 

まとめ

休校中は子どもだけでなく、親もストレスを感じること場面が多かったと思います。親御さんも気分をリフレッシュする時間を持ちましょう。

夏休みの短縮によって、楽しいことや部活に励むことができずにストレスを感じる場面がでてくる可能性があります。ストレスがたまり集中できずにだらだらと勉強するよりも「勉強しない時間」をあえて作ることも大切です。

 

参考文献

磯部潮 『不登校・ひきこもりの心がわかる本』 講談社 2007年

鹿取廣人・杉本敏夫・鳥居修晃 『心理学 第4版』 東京大学出版 2011年

井上隆二・山下富美代 『社会心理学』 ナツメ社 2010年

 

 

執筆者


 

公認心理師
新田猪三彦(にったいさひこ)


2007年より心理学や脳科学の講座を行い、医歯薬専門予備校で受験に必要なメンタルの強化法、保育士会調査研究委員会において「保育士・保護者のコミュニケーション講座」、市民と協働によるまちづくり提案事業、産学官包括連携事業などを行っている。
九州朝日放送運営のマイベストプロ福岡でコラムの執筆にも携わり、一人でも多くの人が心が豊かに生活できるように情報を発信している。
また、部活動のメンタルトレーニング、学校を中退した学生の受験・学習支援、受験を見守る保護者の相談、資格試験合格のためのモチベーション管理、タイプ別による学習法のアドバイスなども行っている。

<略歴>
ふくおか成年後見センターさくら / 福岡コミュニケーションカレッジ講師 / PMD医歯薬専門予備校心理カウンセラー / 日本心理学会認定心理士 / 日本メンタルヘルス協会認定基礎心理カウンセラー / 文部科学省所管生涯学習開発財団(神経言語プログラミング)協会認定マスタープラクティショナー / ICA(国際コーチ協会)認定コーチ / カナダSuccess Strategies・Shelle Rose Charvet認定LABプロファイリング・プラクティショナー

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