深刻化する地域の医療インフラ不足〜解消に向けた地域の取組みは?<青森県・山形県の場合>

地域の医師不足について~青森県と山形県の場合

医師不足が深刻化しており、青森県や山形県の医師定着率は30%台となっています。その理由として、医療の質や労働力の格差が考えられます。医師不足は、みなさんにも大きな影響を与えてしまいます。現在の医師の現状を知り、みなさんも一緒に改善する取り組みを考えていきましょう。

地域の医師不足について

現在の医師数は過去最高の32万人以上ですが、多くの地域で「医師不足」が深刻な問題として挙げられています。また、ある介護老人保健施設では、条例で義務付けられている常勤の医師が不在だったため、その期間中に入所者11人が亡くなっていたことが判明しており、医師不足によって満足のいく治療を受けられない患者・利用者が増加しています。
医師の数は地域によって違いがあり、医師が集中するのは大都市です。その理由として、大都市には最先端の医療技術があり、情報が多くあることが要因として考えられます。その影響で人口の少ない過疎地には、どうしても医師が不足するということになります。
東北地方の統計データでは、青森県にある弘前大学の青森県医師定着率は33%、山形県にある山形大学の山形県医師定着率は37%とかなり低い数字となっています。また、若手医師(25~34歳)の増加数を見ると、東北地方は宮城県を除いた全ての県が毎年50~100名程度減少しており、東京都などは毎年700~1000名程度増加している傾向にあります。
このデータ結果から、大都市から離れた過疎地では医師の数が毎年減少し、医師不足に悩まされているとわかります。また、医師の数が少ないことで医師に求められる労働力が増加し、負担がかかることでさらに定着率を低下させていると予測できます。



患者や利用者の数は年々増加傾向であることに対して医師の数が不足し、満足のいく医療が提供できないことで亡くなってしまうことが増えていきます。また、医師は外来患者だけでなく、入院患者の診察も毎日のようにおこなっています。これからの医療制度は「地域に出て医療を提供する」流れになっていき、自宅や施設への往診も増えていくことが予想されますが、果たして過疎地ではそんなことが可能でしょうか。
このような最悪な状況を防ぐためには、過疎地を中心とした各地域の医師数を増やし、地域の格差を減らしていくことが必要になると思います。これを実現するため、各県は様々な対策を実施しています。



まず東北地方では、女性医師を増やすために、女性の医学部入学を推奨しています。数年前まで東北地方のへき地医療では男性医師が医療を担うという考え方があり、女性医師を積極的に採用、育成するという考えが少ない時代でした。しかし、近年では病院や大学が女性医師を歓迎しているというPRを積極的に実施しており、女性医師の増加を促進しています。
また、医療職の専門性や仕事内容を見直し、医師の仕事量をできる限り削減するように動いています。これは医師だけでなく、看護師や介護士、理学療法士などの専門性も評価されるため医療職全てにメリットがあるのではないかと考えられます。
このように、医師の数が不足している過疎地では医師の定着率を増加させるため、様々な対策を検討し実践しています。この問題は医療職だけでなく、医療を必要としている全ての人にも当てはまるものであるため、みんなが現在の医師不足を理解し協力していく必要があると思います。まずは多くの人に医師が不足していることを広め、医療の質を向上させていけるよう取り組んでいきましょう。

まとめ

・現在の医師数は過去最大の32万人超え。
・大都市の医師数は充実しているが過疎地では医師不足が目立つ。
・医師の数が偏る原因としては最先端の技術など労働環境の差が一つの要因。
・東北地方の医師定着率は青森県、山形県で30%台。
・女性医師の推進や地域への呼びかけなど、各地域で取り組みが始まっている。

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