【2019年度】山口大学医学部入試傾向の解説<化学編>

2019山口大学-生物-傾向と対策

 

概要

・大問は5問

・解答時間は理科2科目で150分

 

設問別分析

大問1(有機化合物の性質、気体の性質、反応量)

基本的な問題で化学反応式から反応によってどのように物質量が変わったか丁寧に追っていけば完答できる。

 

大問2(反応速度と化学平衡)

典型的な問題で迷わずに早く解いていきたい。問3の平衡状態における正反応と逆反応の速度が同じになる考えは非常に重要となる。

 

大問3(アルミニウムの性質)

アルミニウムに関する基本的な問題の詰め合わせで完答したい。

 

大問4(芳香族化合物の性質)

基本的な芳香族化合物の性質を問う問題で落としたくない。

 

大問5(アミノ酸の性質)

基本的なアミノ酸の知識を問う問題で、外れたことは問われてないため、完答したい。

 

傾向と対策

計算問題や反応式を答えさえる問題が多く、選択問題や論述問題もある。基本的にその場で考えさせる問題を好んで出題しているので、一辺倒な知識ではなく、理解したうえで用語を覚えていかないと点がとれないようになっている。設問は誘導から始まり後の問題の方が難しい傾向がある。基本から標準の問題が多いが、ごくまれにアスパルテームやビニロンの合成といった多少発展的な分野が出題されており、必ず一度は全範囲の知識の見直しておくことを勧める。有機は構造決定問題が多い。有機では初めの元素分析の問題を間違えるとそのあとすべてが間違えることにもなるので、正確にできるようにすること。無機は理論との融合問題が多く、ここでも整理した理論に基づいた知識を主に問われることが多いので、自分で納得がいったうえで覚えていく必要がある。

例年同様の問題が出題されることが多く、可能な限り過去問を仕入れて演習すると、特に学習効率がよい大学だといえる。

執筆者


 

岡竜一(おかりゅういち)


愛媛県出身。
北海道大学大学院生命科学院生命科学専攻博士課程修了。理学博士(生命科学)。
北海道大学学部生時代より個別指導、予備校での個人指導、集団授業を担当。中学生から社会人(医学部学士編入)まで年齢・難易度問わず幅広く指導する。
趣味は科学全般、読書、自然観察など。

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