【2020年度】久留米大学医学部入試傾向の解説<化学編>

2020久留米大学-化学-傾向と対策

 

概要

・大問は4問

・解答時間は理科2科目で120分

・合格ボーダーは8割5分~8割ほど。

 

設問別分析

大問1(小問集合)

基本的な問題でどれも落とせられない。(4)の化学式で解答するといったところでケアレスミスをしないこと。

 

大問2(電気分解)

並列直列の基本的な理解ができていれば問題としてはかなり単純で基本的な問題となっている。逆に理解できていない場合、致命的である。『Bから気体が出るまでにAから発生した気体の量』といったようになにが聞かれているかをきちんと意識すること。差がつくとすればこの大問2とケアレスミスになる。

 

大問3(2族元素の単体と化合物)

基本的な知識問題が多い。アルカリ土類金属がアルカリ金属に比べ融点と密度が高い理由については文章を理解できれば答えられる。逆滴定も難しくないが、ケアレスミスを誘発しそうな問題になっているので注意したい。この問題は非常によくできた良問なので問題文を含めて一通り理解し記憶しておくことを勧める。

 

大問4(元素分析とC4H10­Oの構造決定)

基本的な問題で答えるものが名称なのか構造式なのか、ここもケアレスミスをしやすいので注意が必要となる。(5)のEの名称は生物選択生ならやや答えやすい。この程度の問題は素早く解けるようにしたい。

 

傾向と対策

大問が3~4題と年度によってばらけるので、解く際は必ず問題数など分量と分野の確認をしてから解かないと時間配分を間違えるので非常に危険。2020年度は4題出題で2019の難易度を踏襲し比較的易しい問題が多い。物理と生物に比べて問題のぶれが大きく、出題範囲も広いため化学に自信がない場合は特に気を付けること。例えば2019年度は2018年度に比べて問題数は同じ大問4題ではあるが、難易度はかなり易しくなっている。化学にかけ過ぎない方が良い年もあり、時間配分は臨機応変にしたい。

 

計算問題が多く、答えだけをみる形になるのでミスは相当痛い。総合的な問題が多く、論述もあるため、早く解く力は必要不可欠となる。対策としては、頻出である濃度決定、電利平衡、気体、溶液、反応速度、高分子化合物については基礎的な問題を早く解ける演習をした方が良い。特に平衡と高分子化合物については問題が解けても遅い人が多いので、速度を意識することは非常に重要となる。繰り返すが、問題を解けるようにするまでにとどまらず、いかに早く解くかが勝負となりやすい。頻出分野はあるが、一方で出題範囲が多岐にわたるため、幅広く学習することで点数のぶれを少なくしていきたい。無機有機であまり知らない問題があるようにみえるかもしれないが、実際のところは二次試験では割とよくみる総合問題が多い。

 

なぜそうなるのかという問いかけを常に持つことで、理論的にどうなっているのかを意識し、枠組みを作って記憶していくことで対応できる良問が多い。

合格ボーダーは8割5分~8割といったところ。

執筆者


 

岡竜一(おかりゅういち)


愛媛県出身。
北海道大学大学院生命科学院生命科学専攻博士課程修了。理学博士(生命科学)。
北海道大学学部生時代より個別指導、予備校での個人指導、集団授業を担当。中学生から社会人(医学部学士編入)まで年齢・難易度問わず幅広く指導する。
趣味は科学全般、読書、自然観察など。

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