2021年度共通テストで何が変わるの?<国語編>〜医学部受験のための知識~

共通テストで何が変わるの?<国語編>

私立医学部受験でも必要になることも~共通テストで何が変わるの?

国立医学部だけではなく、私立医学部においてもセンター利用入試と同様に共通テストを入試に採用することになります。今回は共通テストで国語がどう変わるのかを見ていきましょう。

過去の共通テスト志向調査から考えられるポイントを挙げます。

  • 複数の文章や資料を読んで解答する問題形式になります。
  • 古文では文法識別問題が消えた一方で、従来出ていない形式の問題が出題される可能性があります。
  • 漢文はおおむね従来の出題形式と変わらないのではないかと思われます。

 

以下、順番に説明いたします。

複数の文章や資料を読んで解答する問題形式になります。

現代文に限らず、古文漢文でも試行テストでは複数の文章を読ませる形式になっています。漢文などでは、複数の文章があることで読解がしやすくなっている面があります。一方、評論、小説については注意が必要です。

まず、評論については、本文についての設問と、資料についての設問が分かれており、設問の指示を正しく確認することを怠らないことが大切です。

次に文章と表の関係や、資料の添付意図などについては、従来のセンター試験英語の第4問のグラフ・図表長文や広告の問題を解くような慣れと要領が必要だと思われます。いわゆる消去法も使いながら関係ないものを消していく解法も、資料に関する問題では必要ですので、試行テストや共通テストの解き方についてしっかりした説明のある本や授業などを通して解き方をつかんでおく必要があります。

小説については、問題によっては複数の文章があることで評論以上に点差が広がる可能性があります。その理由は、外部根拠の見つけ方にあります。

複数の文章を出すということは、出題者は当然両方の文章をうまく利用して解くことを要求するでしょう。そうすると、読解問題における解答の根拠が、その部分が指示されている方の文章側だけでなく、もう一方の文章内にも含まれる可能性が生まれます。小説問題はとかく感覚的な解き方に走りがちですが、きちんと学習した人は外部根拠の見つけ方も含めて感覚で解くことがないですので、この辺りは設問によっては大きな差が生まれると考えます。

共通テストで何が変わるの?<国語編>

古文では文法識別問題が消える可能性が高いです。

二度の試行テストでは、文法識別問題が出題されておりません。対策しないわけにはいきませんが出題されない可能性は高いと思われます。
代わって予想されるのが、反実仮想の構文で、「~ましかば…まし」の後半の部分が省略されていて、それを補う問題や(平成29年試行テスト問1)、部分読解の問題で、正しい文法的理解を踏まえた解釈力を試す問題(同問4)です。いずれも特別な形式の問題ではないですが、きちんとした古文読解の学習をしておかないと対応できないでしょう。単に内容について問われる選択問題をこなすだけでは正答できない問題だと思います。
さらに和歌については、従来のセンター試験でも表現技法や和歌の贈答に関する知識についてなど幅広く出題されてきた歴史がありますが、共通テストでもその傾向は踏襲されそうです。

漢文については書き下し文重視の傾向が続きそうです。

漢文につきましては、複数文章の存在が読解の助けになることが多いと思われます。漢文の本文だけだと難解でも、もう一つの文章の存在によって話のポイントがわかりやすくなると思われますので、複数文の形式をたくさんこなし、話の要点のおさえ方には慣れておく必要があります。
出題内容は、正しい書き下し文を選ぶ問題や、解釈に関する問題、文中の漢字を使った熟語に関する問題や重要な副詞の読みを答えさせる問題など従来出題された形式の問題が数多く試行テストでも出ています。最初に述べた複数文章の形式に関する以外は大きな変化は見られません。

まとめ

やはり、共通テストの国語については、文章の複数化が最大の変化であり、その対策によって点差が分かれる可能性が高いと考えます。受験生は共通テスト攻略に向けてどういう学習を進めるべきなのかを理解したうえで学習をすすめていきましょう。

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