「医師」への道のり〜医学部生が明かす!医学部での6年間

「医師」への道のり〜医学部生が明かす!医学部での6年間

みなさん、医学部ってどんなイメージですか??

「頭よさそう!」
「1年中解剖とかしてるんじゃ?」
「やっぱり勉強が忙しくて遊んでる時間ないのかな??」

誰もが知っているようで意外と知らない「医学部」の実情。
ドラマや映画で、活躍する医師の姿はイメージできるかもしれないけれど、そんな医師たちの学生時代はイメージしづらいのでは??
そんな疑問に、

1.そもそも「医学部」って??
2.最初にして最難関!?医学部受験
3.医学部での大学生活 ~ 医師になるのは大変!?

の3項目に分けてご紹介します!!

そもそも「医学部」って??

今や1年中医療ドラマがやっていて世間の「医師」という職業に対するイメージも大分変わってきたのかな、と思います。
カッコいい俳優が白衣を着て患者さんの命を救うために奮闘する姿は心奪われますよね!
でも、医者にはどうやってなるんだろう?って思ったことはありませんか?
その答えがズバリ!!「医学部」なんです!!!!!
理学部や農学部、経済学部などと同じように、「医学部」のある大学を受験して見事合格を勝ち取ることが「医師」という職業への第一歩になります。
国公立医学部だと各都道府県に1~2大学、私立医学部だと関東、関西地方中心に30大学、全国で合わせて80以上の医学部があります!!

大学によってバラつきはありますが、どの医学部も入るのが大変、、、
そんな医学部の大学入試事情について次の項で説明していきます。

最初にして最難関!?医学部受験

「医師」になるためには避けては通れない医学部受験。
「キャリアの中で一番の難関だった」という医師たちもたくさんいます。
医学部を受けるのに必要な科目は、大学にもよりますが基本的に英語・数学・理科2科目という大学がほとんど。一般的な理系学部と必要科目は一緒なんです。
ただし!必要とされる学力が半端じゃない!!Σ(゚д゚lll)ガーン
「一般的な理系学部」では、合格に必要な偏差値は50~58
それに対して
「医学部」では、合格に必要な偏差値は最低でも65!!
これでも合格ラインのギリギリか年によっては不合格となることも当たり前
しっかり合格するためには偏差値70は必要
と言われています。
(※偏差値はあくまで平均的な国公立総合大学における「一般理系学部」と「医学部」の偏差値です。大学によっては、もっと高い偏差値が必要になります。)

例えて言うと、医学部受験は、各高校のクラス上位5番以内の学力を持つ生徒達が全国各地から300~500人集まって受けてくる試験。
そのため、大学側が用意した50~100程度の合格枠を、そんな成績上位者たちと争うとなると、半端な学力じゃ全く話にならない、というのにも頷けますね。

大学によっては、試験の合格倍率が30倍近くになる医学部もあります!!!(笑)

理系学部の中でも絶大な人気を誇る学部「医学部」。
そこに見事合格したら、どんな大学生活が待っているのでしょうか、、、?


医学部での大学生活~医師になるのは大変!?

謎に包まれた「医学部」での大学生活。
そんな医学部生の実態を学年ごとの特徴と合わせてご紹介します!!
もしかしたら、みなさんが知ってビックリするような生活を送っているのかも!?

1年生~

晴れて医学部に合格!!
早速医師になるために医学の勉強!!とはならないんです(笑)

統計学、生物、物理、第2外国語(中国語、フランス語、ドイツ語、ロシア語など)、法学などなど
「いや、これ全く医学に関係ないじゃん!!」

突っ込みたくなるような教養科目の数々。ここで単位を落として留年なんてすると、
「あれ?私って医学の勉強をするために医学部に入ったのに、、、(´;ω;`)」
なんてことに。

医学部っぽい勉強はほとんど(いや、全く?)せずに1年が過ぎます。

2年生~

解剖学、組織学、生理学、薬理学といった医学部っぽい勉強がようやく始まります!
最初はウキウキしながら講義に臨むのですが、次第に科目1つあたりの勉強内容がとんでもなく多いことに気付いて愕然とします。

使う教科書も500ページなんて少ない方。
平気で1000ページや2000ページといった教科書で勉強しなければなりません。

テスト前はみんな夜遅くまで大学の図書館にこもって詰め込み作業。周りには教科書で出来たタワーが乱立しているのはザラ。
これで終わりと思いきや、解剖実習に組織実習といった実習形式の講義も同時並行でこなさなければならないので、この時期はバイトなんてやってる場合じゃありません!!

毎日生きるのに精いっぱいという感じです(笑)


3年生~

2年生の実習や講義で培った基礎的な医学知識をもとに病気についての勉強が始まります。

ここまでくると、だいぶ医学部の忙しさにも慣れて、上手な立ち回りができるように。
バイトや部活に精を出して大学生らしい大学生活を送っていきます。

講義の内容もいかにも「医師」になるための勉強という感じで、常に関心を持ちながら勉強している人がたくさんいます。

4年生~

3年生に引き続き病気の勉強をします。
秋~冬頃からは、いよいよ大学附属の病院で実習が始まります。

しかし、病院実習が始まる前に「この医学部生は病院実習をするに値する人物です」ということを証明する資格が必要になります。
そのために全国規模のマーク形式、実技形式の試験(通称:CBT、OSCE)を両方とも合格しなければなりません。

範囲は、1年生から4年生まで大学で学んだ医学知識全て。
もう発狂しそうなくらいの範囲を頭に詰め込み試験に臨みます(笑)


5年生~

え??5年生??と思った方いますよね??
そうなんです。医学部は4年間では卒業できないんです。

最低でも58週、大学によっては72週間の病院実習での経歴がないと医学部は卒業できないんです。

5年生は、4年生から持ち上がりで、そのまま病院実習をしていきます。
この1年間で病院にあるほぼ全ての診療科で実習を積み、色々な分野の疾患を抱えた患者さんと接することで、病気の知識はもちろんですが、それ以上に将来自分たちが向き合っていくことになるであろう患者さんのことを知る機会が得られます。

とても大変な実習ですが、その分教科書では学べないたくさんのことを吸収できる素晴らしい実習です。
行動が早い人達は、長期休みの間に自分が将来研修医として働きたい病院を探すために、色々な病院に見学を申し込んで、卒業後の進路について考え始めます。

6年生~

6年生では、5年生の時に病院実習をしてみて興味がわいた診療科を自分で選択して実習します。
この頃には、知識も大分定着してきて、患者さんの症状や検査データを見てどんな病気の可能性があるのか論理立てて考えられるようになってきます。

夏頃には、自分が病院見学をして働きたいと思った病院に面接を受けに行き(通称マッチングと言います)、見事内定を頂ければ就職先(研修先)が決まります。

ここが決まらないと大変なのでみんな色々な病院を受けに行きます(もちろん、人によっては自分が一番行きたい病院しか受けない、というパターンもあります。)

マッチングが無事終わったと思えば、すぐに卒業試験(泣)
当然、今まで勉強した全範囲が出題されます。

2月に控える医師国家試験を想定して作成されてはいるものの、大学にいる各分野の先生が自分の得意な分野の問題を出題してくるため本番の医師国家試験よりも難しい、なんて言われたりします。

卒業試験に無事合格すれば、最後の関門「医師国家試験」。
卒業試験が終わるのが10月下旬から11月の初め頃なので、残りの3カ月間学年の全員で国家試験の勉強をします。

3月に合格発表があり、合格していれば念願の「医師」になることができます。

みなさん、いかがでしたか??
知っているようで知らない、そんな「医学部」について色々書きましたが、少しでも参考になったら嬉しいです!

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