2021年度国立医学部一般入試受験科目編~医学部受験の基礎知識

2021年度国立医学部一般入試受験科目編~医学部受験の基礎知識
国立医学部に合格するためには、私立医学部以上に多くの科目を学習する必要があります。そこで、2021年度国立医学部一般入試の基本的な受験科目を確認しておきましょう。受験科目が特徴的な大学や、数学・化学で出題されやすい分野などもあわせて確認してみてください。

国立医学部入試科目で多いのは?

国立医学部一般入試の受験科目は英数理+面接が一般的

国立医学部では、共通テスト(旧センター試験)と大学独自の2次試験が課せられます。共通テストでは文系科目の社会や国語が課せられます。幅広い科目について基礎学力をつけておくことが必要です。
2次試験では、英語・数学・理科2科目+面接という大学が多く見られます。大学独自試験の入試科目は基本的に私立医学部と同じ国立医学部が多いですが、共通テスト対策も行いながら英数理は特に高い学力を身につける必要があり、より効率よく勉強することが求められます。他学部との共通問題ではなく、医学部独自問題となっている国立医学部では、問題の難易度が高くなりやすいので特に入念な2次対策を行ってください。また、東京大学や京都大学、山形大学など一部の大学では、2次試験でも国語が課せられる点に注意が必要です。
英数理が課せられる国立医学部では、配点が1:1:1と均等になっているケースが多く見られます。面接の配点は、千葉大学のように英語や数学の3分の1になっている大学も見られますが、多くは英語や数学と同じか、半分程度に設定しています。英語・数学・理科に苦手科目を作らずバランスよく得点することを目指しつつ、面接対策も欠かさず行っておきましょう。

 

2021年度国立医学部入試変更点

旭川医科大学医学部後期入試では理科が英語に変更

2021年度国立医学部一般入試では、既に受験科目の変更が発表されている大学があります。旭川医科大学医学部では、後期入試において理科が外国語に変更となります。従来は理科+面接だったのに対し、2021年度は英語+面接で受験できます。医学部受験生は理科を得意としていることが多い中、英語が得意な場合は旭川医科大学合格を後期入試で狙ってみても良いでしょう。
ただし、医科大学のため他学部との共通問題という形にはなりません。そのため生物の知識が役立つ医療系の長文問題が出るなどして、結果的に理科の知識を持っている受験生が有利になることもあり得ます。後期入試での変更のため前期入試で他大学を受ける場合に理科の2次対策が必要になる可能性も踏まえ、理科についても共通テスト+αの知識・理解を目指すことをおすすめします。

 

国立医学部2次試験で国語があるのは?

山形大学医学部は、2次試験で国語が実施されます。数学・理科が200点ずつなのに対して、国語は英語と同じ100点の割り当てです。2次試験に国語がある国立医学部は他に東京大学京都大学名古屋大学などがありますが、英語と比べて国語の配点が少なくなっています。山形大学医学部の2次試験では英語と国語が同じ重みです。英語が苦手、あるいは国語が得意な受験生は、山形大学医学部を狙ってみるのも1つの方法です。
注意点としては、国語は本番での得点が読みづらいです。そのため、国語で高得点を取ることを前提にするのではなく、他教科でもしっかり得点する準備をしておいてください。逆に、共通テストで大きく失敗した場合などに、2次国語での一挙挽回を狙って出願することもできます。

 

国立医学部2次試験を英語、数学だけで受験できるところは?

旭川医科大学医学部のように、2次試験で理科が実施されない大学もあります。弘前大学島根大学徳島大学なども該当します。理科については医学部に入学した後にも役立つ知識が得られるため、できれば2次試験レベルまで学力を伸ばしておきたいところです。ただ、医学部合格を目指す中で理科を勉強する余裕があまりない場合については、理科の学習時間を英語や数学に回して、2次試験で理科のない国立医学部を目指すのも1つの方法です。
ただし、他の受験生も英語や数学の力を集中的に伸ばしている可能性があります。理科がないから楽だと考えるのではなく、その分英語や数学でより高いレベルの競争が起こると意識しておきましょう。また、早い段階で理科の学習量を減らしてしまうと、私立医学部を含めた併願校選択が難しくなる場合があります。志望校が明確になるまでは、理科についても手を抜かずに学習することが大切です。

2021年度国立医学部一般入試受験科目編~医学部受験の基礎知識

医学部受験で押さえておきたい入試傾向

国立医学部一般入試数学で頻出の内容とは?

国立医学部一般入試の数学では、ハイレベルな記述問題の出題も見られます。しかし、難問・奇問が合否を分けるケースは限定的です。そのため、まずは全分野について基本的な内容をしっかり理解し、部分点も確保できるよう答案の書き方をマスターしてください。微分・積分の計算処理など、基本的な作業については正確さに加えて、スピードも意識した演習を繰り返しましょう。
頻出分野については、やはり現役生は学習が手薄になりがちな数学Ⅲからの出題が多いです。そのため、数学Ⅲについては早めに学習を終えて、徹底的に問題演習を行いましょう。数学Ⅱまでの内容としては、数列や確率などについては細かく答案を作成できるようにしたいところです。仮に正答に至らなかった場合でも、場合分け等を的確に行うことで、部分点を確保する力を身につけておくと良いでしょう。

 

国立医学部一般入試化学で頻出の内容とは?

国立医学部一般入試化学では、やはり化学全体の基本となる理論科学の出題が多く見られます。中和滴定の問題など、実験や計算が絡む定番問題は必ず解けるように問題演習を重ねておきましょう。
有機化学の分野でも、元素分析などの定番問題をテキパキ解き進められるようにしておく必要があります。無機化学分野は理論科学や有機化学と比べると出題頻度が低めですが、基本的な語句の穴埋め問題が出る場合などもあり、知識問題での失点を避けられる準備はしておくことが大切です。
近年は、私立医学部と同様に高分子化合物に関する出題にも注意が必要です。過去問を見て高分子の問題が出ている場合は、他大学の近年の過去問も参考にして十分な演習量を確保してください。

 

 

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