2019年度久留米大学医学部入試傾向の解説<数学編>

2020年度久留米大学医学部入試傾向の解説<数学編>

概要

  • 大問は6問
  • 解答時間は90分
  • 20カ所の空欄補充形式

設問別分析表

大問1(データの分析)

平均、標準偏差を求める問題。

計算ミスに注意する。

分散の求め方を理解しておけば解ける問題である。

大問2(確率)

確率と2次方程式の融合問題の有名なパターンの問題。

表を書いて係数の場合を数え上げる。
2個のサイコロの問題で数え上げが有効である。

大問3(図形と方程式)

円と直線の問題。
(1)半径の最小値の問題。2乗に注意。
(2)軌跡の問題。
(3)「kの値に関わらず〜」の問題として典型的な解法で解ける。恒等式を立式する。

大問4(数列)

(1)和の計算。シグマの公式は覚えておきたい。
(2)階差数列の問題。シグマ計算が少し大変であるが十分計算可能である。工夫すれば軽減できる。
(3)階差数列の問題。部分分数分解について理解していれば十分解ける。

大問5(ベクトル)

(1)2つの条件式から平行四辺形である条件を導く問題。類題を経験しておけば簡単な問題である。
(2) (1)で平行四辺形であることから、ひし形である条件が対角線が直交することであることに気づくことができるかがポイント。計算量は多くない。

大問6(数学IIIの積分)

囲まれた部分の面積と軸の周りに回転させてできる立体の体積を求める単純な問題。
部分積分ができれば解ける。

傾向と対策

全体的に標準的な問題である。参考書などでしっかり勉強していれば、どれも1度は目にしたことのあるような問題であり比較的取り組みやすい。計算量が多い問題もなかにはあるが90分という試験時間を考えるならば十分対応可能である。特に数学IIIの微分積分の問題は頻出であり、面積と体積の計算問題を中心に学習していれば解ける問題が多い。実際の受験ではどの分野が出題されるのかは分からないため、頻出の解法などは随時確認し、標準問題を中心に対策をしておけばよいだろう。

ただ、空欄補充形式の解答になるためミスには気をつけなければならない。途中の考え方があっていたとしても空欄に書いた解答が違えば0点となる。答案用紙への記入間違いはもちろんのこと、計算間違いには十分注意しなければならない。また、序盤の計算間違いが原因でその後の解答がすべて間違いとなるようなことも起こりうるので正確な計算力を演習などを通して身につけておいた方がよいだろう。90分で大問6個なので、素早く解法を思いつき、さらには素早く正確に計算することが求められる。試験の際に対応できるように時間を意識して過去問などの演習をするなど対策をしておくとよいだろう。

 

大学受験「数学専門ゼミナール」
堀川 真吾


熊本県立済々黌高等学校九州大学理学部数学科卒業。

私立高校の教員を12年間勤めた後、大学受験「数学専門ゼミナール」を設立。 九州大学医学部京都府立医科大学高知大学医学部産業医科大学福岡大学医学部久留米大学医学部など医学部指導実績多数。

大学受験『数学専門ゼミナール』(2019年開校)
福岡市早良区西新2丁目10番1号西新パレス内

092-406-8095

HP: https://mathzemi.com

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL