浪人生の医学部受験年間計画の作り方
4月からの浪人生活がスタートするにあたって、どんな一年にしたいとあなたは考えていますか。
何となく予備校か塾で勉強したら合格できるかな。
とりあえず、自分の苦手な分野を集中的に勉強しようかな。
というような状態で、4月からの過ごし方が漠然としていませんか。
目の前のことをとりあえずやってみることが大切な場面もありますが、一年間の計画を立てずに、勉強を進めてしまうと、受験の直前になって、「数学の〇〇の単元が終わっていない」、「英単語をもう少し覚えておけばよかった」というように後悔することもあります。
受験直前になって後悔しないためにも、まずは学習計画を立てましょう!
INDEX
計画は具体的に、数字で表す
まず、年間の計画を立てましょう。
計画を立てるときのポイントは、具体的に書くこと。
勉強時間も具体的な数値として割り出します。
例えば、受験まで10ヶ月として、1日7時間勉強したとします。
1日7時間勉強すると、1ケ月で210時間、10ヶ月で2100時間。
英語、数学、理科2科目で受験する場合、どのように2100時間を割きますか。
英語に苦手意識があれば英語に多くの時間を割くでしょうし、理科に苦手意識があれば、理科に時間を割くでしょう。
仮に、英語、数学、理科2科目を均等に勉強すると考えると、1科目あたり、525時間になります。
数学の問題集を買い、答え合わせも含め1問あたり15分程度かかる生徒の場合、1時間で4問解けることになります。
受験までに解ける問題数は、2100題になります。
青チャートの問題集ⅠAⅡBⅢの例題だけで約1000題あります。
青チャートを2回、3回と解くのであれば、解く問題をしぼる必要があります。
このように、実際に自分が勉強する内容を時間で捉えることで、どのくらい問題が解けるのか、いつまでに何をしないといけないのかが見えてきます。
実際に、受験生の様子を見ていても、最初に計画を作っていた生徒とそうでない生徒では直前期の焦りや緊張に差がでてきます。
計画を作っていた生徒さんは自分がやってきたことが目に見えるので、仮に計画通りにいかない面があっても、できた部分とできなかった部分を落ち着いて判断し、修正していくことができます。
勉強する内容を細分化する
年間の目標を立てることは重要ですが、量が多いと終わらせるモチベーションが上がらないことがあります。
そのため、年間の計画を立てたら、細分化することが大切です。
目標を細分化することに対してスタンフォード大学のアルバート・バンデューラが興味深い検証をしています。
7歳~10歳の子どもたちをAグループとBグループに分け、258ページの数学の問題を解いてもらうという実験をしました。
Aグループは、「258ページの問題を終わらせよう」と伝え、Bグループは、「258ページの問題を毎日少なくとも6ページやろう。そうすると、40日くらいで終わるよ」と伝えました。
問題を最後まで終わらせたのは、Aグループは55%、Bグループは74%でした。
細分化せずにできる子どももいますが、細分化したほうがより効果的だと考えらます。
私たちは量が多い課題に対しては、少なく細分化する必要があり、年間の計画も同じように細分化すると、モチベーションも変化します。
年間の計画を細分化するときには、例えば、4月~7月は基礎問題、苦手分野の復習をして、8月~11月は応用問題に取り組み、12月・1月は入試の実践的な問題に取り組むというように細分化します。
さらに、4月は数学の数列の問題、英単語は〇〇ページから〇〇ページまで覚えるというように、更に細分化していきます。
そして、1週間、一日の計画というように考えいきます。

計画に予備日(調整日)を作っておく
計画を立てても、体調が悪く勉強ができない日もあるでしょうし、何となく勉強したくないという気分になる日もあるでしょう。
計画を立てるときは、モチベーションが高い状態であることが多く、勉強する時間が多い計画になってしまいがちです。
1週間に1回、もしくは2週間に1回程度、予備日(調整日)を作っておきましょう。
予備日(調整日)には、1週間もしくは2週間の計画の中でできなかった部分をその日にやるようにしましょう。
まとめ
- ①計画は具体的に、数字で表す!
- 計画があいまいなままで勉強していくと、受験直前に後悔することも。
- ②計画の細分化
- 大きな目標も小さく区切ることで取り組みやすくなる。
- ③計画に予備日(調整日)を作る
- 計画はずれていくものだから、調整できる日を作っておく。
参考文献
内藤誼人(2018) 図解 身近にあふれる「心理学」が3時間でわかる本
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